慢性前立腺炎(Chronic Prostatitis/CPPS)のつらい症状に、希望の光を
会陰部や下腹部の重だるい痛み、頻尿(Urinary Frequency)、残尿感、射精時の不快感など、慢性前立腺炎(Chronic Prostatitis)の症状は日常生活に大きな影響を与えます。「検査では異常がないのに症状が続く」「薬を飲んでも思うような改善が見られない」そんなお悩みを抱えていませんか。
にしむら鍼灸治療院では、このようなCP/CPPSでお困りの方に対して、東洋医学の深い知見と現代医学の理解を組み合わせた包括的なアプローチで、根本的な症状改善を目指します。お一人おひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療で、つらい症状からの解放と、再発しにくい健康な身体づくりをサポートいたします。
こんな症状でお悩みではありませんか
以下のような症状が3ヶ月以上続いている方は、慢性前立腺炎(CP/CPPS)の可能性があります:
- 会陰部(Perineal)・下腹部・陰嚢・肛門周囲のズキズキした痛みや重だるさ
- 頻尿(Urinary Frequency)・夜間頻尿(Nocturia)・尿意切迫・残尿感などの排尿トラブル
- 射精時の痛みや不快感、性機能の低下
- 長時間の座位や自転車乗車で症状が悪化
- ストレスや疲労で症状が増強
- 検査では明らかな異常が見つからないのに症状が持続
これらの症状は、単なる前立腺の問題ではなく、骨盤底筋群の過緊張、血流障害、自律神経の乱れ、慢性的な炎症反応など、複数の要因が複雑に絡み合って起こることが多いとされています。
慢性前立腺炎(Chronic Prostatitis)とは – 医学的理解と東洋医学的視点
西洋医学的理解: 慢性前立腺炎(Chronic Prostatitis)は、NIH(米国国立衛生研究所:National Institutes of Health)分類によって以下の4つのカテゴリーに分類されます:
- NIH Category I: 急性細菌性前立腺炎(Acute Bacterial Prostatitis)
- NIH Category II: 慢性細菌性前立腺炎(Chronic Bacterial Prostatitis)
- NIH Category III: 慢性非細菌性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群(Chronic Nonbacterial Prostatitis/CPPS)
- NIH Category IV: 無症候性炎症性前立腺炎(Asymptomatic Inflammatory Prostatitis)
特に慢性骨盤痛症候群(CPPS:Chronic Pelvic Pain Syndrome)と呼ばれるCategory IIIが最も多く、明確な感染がないにもかかわらず、前立腺や骨盤周囲に慢性的な痛みや不快感が続く状態です。
現代医学では、骨盤底筋の過緊張、神経の過敏化、自律神経の乱れ、血流低下、心理的ストレスなどが複合的に関与していると考えられており、薬物療法(α遮断薬、鎮痛薬など)、理学療法、心理的サポートを組み合わせた多面的アプローチが推奨されています。
東洋医学的視点 東洋医学では、慢性前立腺炎(CP/CPPS)を以下の「証」に分類し、個人の体質に応じた治療を行います:
- 腎陽虚: 腎の温煦作用の低下により、下焦(下腹部・骨盤部)が冷えて気血の流れが滞る状態
- 湿熱下注: 体内の湿と熱が下焦に蓄積し、炎症や不快感を引き起こす状態
- 気滞血瘀: ストレスや緊張により気の流れが滞り、それに伴って血の循環も悪化した状態
東洋医学では、前立腺は腎と密接な関係があると考えられており、腎の機能を高め、下焦の気血の流れを改善することで、根本的な体質改善を図ります。
当院の鍼灸治療アプローチ
根本原因への多角的アプローチ 当院では、慢性前立腺炎(CP/CPPS)を単なる局所的な問題として捉えるのではなく、全身のバランスの乱れが引き起こす症状として理解し、以下のような多角的なアプローチで治療を行います。
期待できる治療効果
- 血流改善効果: 骨盤内や会陰部の血流を促進し、炎症物質や老廃物の排出を助けます
- 炎症抑制効果: 免疫機能を調整し、慢性的な炎症反応を鎮静化させます
- 自律神経調整: 交感神経の過緊張を和らげ、副交感神経を優位にすることで全身のリラックス効果を高めます
- 筋緊張の緩和: 骨盤底筋群や周辺筋肉の過緊張を和らげ、痛みや不快感を軽減します
- 鎮痛効果: 鍼刺激により内因性鎮痛物質(エンドルフィンなど)の分泌を促進します
使用する主要経穴 患者様の症状や体質に応じて、以下のような経穴を組み合わせて治療を行います:
- 下腹部・恥骨上部: 関元、中極、曲骨など(膀胱・前立腺機能の調整)
- 仙骨周囲: 次髎、中髎、胞肓など(骨盤内臓器の機能改善)
- 下肢: 三陰交、陰陵泉、太谿、曲泉など(腎機能の強化、血流改善)
- 腰背部: 腎俞、膀胱俞、大腸俞など(内臓機能のサポート)
治療の流れ
初回来院(60分程度): 詳細な問診により、現在の症状、発症からの経過、これまでの治療歴、生活習慣、ストレス状況などを丁寧にお聞きします。患者様の体質や病態を詳しく把握し、最適な治療計画を立案します。
2回目以降(45分程度): 症状の変化を確認しながら、鍼灸治療を行います。使用する鍼は髪の毛程度の細さの使い捨て鍼で、衛生面にも最大限配慮しています。当院の腰痛治療などにくらべ使用する本数も少ないため、痛みに敏感な方にも安心してお受けいただけます。
治療頻度の目安
- 初期集中期: 週2回程度×4-6週間
- 安定期: 週1回程度×4-8週間
- 維持期: 2-4週間に1回程度
効果の現れ方には個人差がありますが、多くの方が治療開始から2-4週間で何らかの改善を感じ始め、継続治療により根本的な体質改善を実感されています。
セルフケア指導
治療効果を高め、再発を防ぐために、以下のようなセルフケアをご指導いたします。
呼吸法: 鼻から5秒かけてゆっくり吸い、口から7秒かけて吐く腹式呼吸を1日3回行います。吸気時にお腹を膨らませ、呼気時に骨盤底筋をゆるめることを意識します。
温熱療法: 下腹部から仙骨部にかけて、就寝前に10-15分程度温めます(低温やけどに注意)。血流改善と筋緊張の緩和に効果的です。
生活習慣の改善
- 長時間の座位を避け、1時間に1回は立ち上がる
- 会陰部への圧迫を軽減するクッションの使用
- カフェイン、アルコール、香辛料の摂取を控える
- 適度な運動(ウォーキング、ストレッチなど)
よくあるご質問
Q: 病院の薬と併用できますか? A: はい、併用可能です。むしろ相乗効果が期待できる場合が多くあります。現在服用中のお薬がある場合は、初診時にお教えください。薬の変更については、必ず主治医とご相談ください。
Q: 鍼は痛いですか? A: 当院で使用する鍼は髪の毛ほどの細さで、ほとんど痛みを感じません。痛みに敏感な方には、より刺激の少ない方法もご提案いたします。
Q: どのくらいで効果が現れますか? A: 個人差はありますが、早い方で2-3回、平均的には6-8回程度で何らかの変化を感じる方が多いです。慢性的な症状のため、根本的な改善には3-6ヶ月程度の継続治療をお勧めしています。
Q: 副作用はありますか? A: 鍼灸治療は副作用が非常に少ない安全な治療法です。まれに施術後にだるさや眠気を感じることがありますが、これは好転反応と呼ばれるもので、通常は数時間から1日程度で治まります。
安全性への配慮と注意事項
以下の症状がある場合は、速やかに泌尿器科を受診してください:
- 38℃以上の発熱
- 急激な排尿困難(Acute Voiding Difficulty)や尿閉(Urinary Retention)
- 血尿(Hematuria)や血精液症(Hemospermia)
- 痛みの急速な悪化
当院では、このような急性症状や重篤な症状が疑われる場合は、適切な医療機関への受診をお勧めいたします。
料金について
治療費用(目安)
- 初回:初診料1500円 + 施術料 5500円= 7000円
- 2回目以降:5500円
院長からのメッセージ
慢性前立腺炎(Chronic Prostatitis/CPPS)は「検査で異常がないのに症状が続く」というつらさを抱えがちな疾患です。しかし、適切なアプローチにより症状の改善は十分に可能です。当院では、東洋医学の智慧と現代医学の知見を組み合わせ、患者様お一人おひとりに最適な治療を提供いたします。
一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。あなたの症状改善に向けて、全力でサポートさせていただきます。