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症例紹介|慢性前立腺炎の痛みが消えた30代男性のケース

──薬では治まらなかった骨盤の痛みと頻尿が改善

はじめに:長引く“前立腺の痛み”に悩む男性へ

「慢性前立腺炎」と診断され、薬を飲んでもなかなか治らない──。
そんな悩みを抱えて来院される方が、当院では少なくありません。

痛みがいつも骨盤の奥や会陰部(肛門と陰嚢のあいだ)にあり、座っていると強くなる。
排尿後や長時間のデスクワークで悪化する。
泌尿器科で検査を受けても「特に異常なし」「うまく付き合ってください」と言われ、途方に暮れる。

今回ご紹介する30代男性も、まさにそのような経過をたどっていました。
しかし、鍼灸による神経・筋肉アプローチで、痛みのない日常を取り戻されています。

症例:30代男性 慢性前立腺炎(骨盤部痛・頻尿)

●初診までの経過

この患者さんは、半年前に泌尿器科で「慢性前立腺炎」と診断を受け、
セルニルトン錠を処方されていました。
服用当初は痛みが軽減し、生活にも支障がない時期が続いたそうです。

ところがここ2週間ほど、骨盤の奥の痛みと頻尿が再発。
特に「デスクワーク中にズーンとした鈍痛」「排尿後も残る違和感」「夜間のトイレ回数の増加」に悩まされていました。

再び泌尿器科を受診したところ、
「炎症反応もなく、しばらく様子を見ましょう」との説明。
しかし痛みは治まらず、仕事にも集中できない状況が続いたため、
“何か別の治療法を”と当院を訪れました。

初診時の状態

  • 座位での骨盤深部痛(特に会陰部〜肛門の奥)
  • 頻尿(1日10回以上、夜間2〜3回)
  • 骨盤底筋の緊張と圧痛
  • 下腹部の張り感
  • 精神的な不安(「このまま治らないのでは」という焦り)

泌尿器科的な検査では異常が見られないため、
骨盤周囲の筋緊張や神経の過敏化が主な原因と考えられました。
このようなケースでは「陰部神経痛」や「骨盤底筋のトリガーポイント性疼痛」との関連も強く疑われます。

鍼灸的な評価

鍼灸では、慢性前立腺炎を**「下焦(骨盤周囲)の瘀血(おけつ)や気滞」**と捉えます。
つまり、骨盤内の血流や気の流れが滞り、神経が過敏化している状態です。

触診では以下の部位に硬結・圧痛が認められました:

  • 会陰部(陰部神経走行部)
  • 内転筋群(特に恥骨筋)
  • 仙骨周囲(S2〜S4神経支配領域)
  • 下腹部(下腹神経領域)

また、東洋医学的に「肝鬱気滞(ストレスによる気の停滞)」のサインもあり、
精神的ストレスが筋緊張を悪化させていることが伺えました。

施術内容

  1. 骨盤神経周囲の鍼刺激
     仙骨孔(S2〜S4)や会陰部周辺の経穴を用いて、
     陰部神経・骨盤神経叢の過敏状態を鎮める目的で施術しました。
  2. 下腹部(気海・関元・中極)への鍼灸
     骨盤内の血流促進と自律神経の安定化を図ります。
  3. 内転筋群への筋膜リリース鍼
     長時間座位による筋緊張を緩め、骨盤の動きを改善。
  4. 心身リラックスを促す経絡調整
     特に「肝経」「腎経」「任脈」を中心に全身のバランスを整えました。

施術後、患者さんは「陰部に少ししびれる感じがある」とお話しされました。
これは深部の神経反応による一過性の刺激反応であり、経過観察としました。

翌日の経過報告

翌日、電話で経過を確認したところ──

「昨日の夜から痛みがまったくありません。
久しぶりに普通に座って仕事ができています。」

とのことでした。

その後も1週間ほど痛みの再発はなく、
睡眠も深く取れるようになったとのこと。
現在は月に1回のメンテナンス治療を続け、再発予防に努めておられます。

考察:なぜ鍼灸で改善したのか?

●① 神経過敏のリセット効果

慢性前立腺炎の多くは、細菌感染ではなく神経過敏によって痛みが続いています。
鍼刺激により骨盤神経の興奮を鎮め、自律神経のバランスを整えることで、
痛みのループを断ち切ることができます。

●② 骨盤内の血流改善

骨盤底筋群のこわばりが取れると、
前立腺周囲の血流が回復し、慢性的な炎症や鬱血が改善します。

●③ 自律神経とストレス反応の調整

鍼灸は副交感神経を優位にし、
過剰な緊張・不安感・頻尿反射を鎮める作用があります。
この患者さんも施術中に「深く息ができるようになった」と感じていました。

同様の症状でお悩みの方へ

慢性前立腺炎の痛みや不快感は、
検査で異常が見つからないことが多く、
「気のせい」「ストレス」と片づけられがちです。

しかし、筋肉・神経・血流という“体の構造的な原因”を整えることで、
確実に症状は軽減していきます。

特に以下のような方は、鍼灸治療の適応です:

  • 座ると会陰部が痛む、違和感がある
  • 排尿後も残る痛みがある
  • セルニルトンなどの薬で改善しない
  • 検査では異常なしと言われた
  • ストレスで痛みが悪化する

当院の特徴

にしむら鍼灸治療院では、
「慢性前立腺炎」「陰部神経痛」「骨盤痛」など、
男性特有の骨盤疾患に特化した鍼灸治療を行っています。

  • 泌尿器科的疾患の臨床経験が豊富
  • 神経走行と筋膜連鎖を重視した施術
  • 医学的知見に基づく説明と再発予防指導
  • 完全予約制・プライバシー配慮

薬で改善しない方にこそ、
「神経・筋・血流」を整える鍼灸治療を受けていただきたいと思います。

まとめ

今回の症例は、薬で治まらなかった慢性前立腺炎の痛みが、鍼灸によって改善した例です。
痛みの背景には、骨盤底筋の緊張や自律神経の乱れが隠れています。

慢性的な骨盤痛・会陰部痛・頻尿にお悩みの方は、
「痛みを我慢する」前に、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの体の中にある“回復力”を、鍼灸で引き出すお手伝いをいたします。

📍にしむら鍼灸治療院

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