■ どこに行っても「異常なし」と言われたあなたへ
「MRIもCTも異常がないのに、痛みが取れない」
「薬を飲んでも、マッサージをしても良くならない」
そんな経験はありませんか?
にしむら鍼灸治療院にも、
「原因がわからないまま、何年も痛みに悩んでいる」
という方が多く来られます。
実は、その痛みは**体の問題ではなく、“脳の誤作動”**によって続いていることがあるのです。
■ 痛みを感じるのは「脳」
私たちは「痛い=その場所が悪い」と思いがちですが、
実際に“痛み”を感じているのは「脳」です。
たとえばケガをすると、神経が脳に「危険です!」という信号を送ります。
その信号を受け取って、脳が「痛い」と感じる。
つまり、痛みとは脳の“警報アラーム”のようなものです。
ところが、この警報が壊れて「過敏」になってしまうと、
もう治っているのに、ずっと鳴り続けてしまうことがあります。
これが、慢性痛(まんせいつう)=脳の錯覚による痛みなのです。
■ 「気のせい」ではありません
「脳の錯覚」と聞くと、「気のせい?」「心の問題?」と思われるかもしれません。
でも、そうではありません。
脳や神経の中で本当に“痛みの信号”が出続けている状態なのです。
たとえば、長く痛みを感じていると神経が敏感になり、
少しの刺激でも「痛い」と反応してしまうようになります。
これは「神経のクセ」や「痛みの記憶」が残っているような状態。
心の弱さではなく、脳と神経の仕組みの問題です。
■ なぜ慢性痛が起きるの?
慢性痛は、最初のケガや炎症がきっかけで始まることが多いです。
しかし、その痛みが長く続くうちに、脳が「痛みを覚えてしまう」のです。
すると、実際にはもう治っているのに、
脳が「まだ危険だ」と勘違いして、痛みを出し続けます。
これを**「痛みの記憶」**と呼びます。
その結果、
- 天気が悪いと痛む
- ストレスがあると痛む
- 座る・歩くなどの日常動作で痛む
といった「原因がわからない痛み」が続くようになります。
■ 鍼灸で「痛みのスイッチ」をリセット
鍼灸治療は、この“脳の誤作動”を穏やかに整えていく治療法です。
鍼を打つことで、
- 痛みを感じる神経の過敏さを落ち着かせる
- 脳から「痛みを和らげる物質(エンドルフィン)」が出る
- 自律神経のバランスが整い、リラックスしやすくなる
といった効果が期待できます。
つまり、鍼灸は「痛みを脳が学び直す」ためのサポートです。
■ にしむら鍼灸治療院で多い慢性痛の例
当院では、次のような「原因が見えにくい痛み」でお悩みの方が多く来院されています。
- 慢性前立腺炎や陰部神経痛(骨盤の奥の痛み・排尿後の違和感)
- 顎関節症や食いしばり(アゴの痛み・こわばり)
- 腰痛や坐骨神経痛(病院では異常なしと言われた)
- 自律神経の乱れによる頭痛や不眠
これらはすべて、「神経の過敏化」や「痛みの記憶」が関係しています。
鍼灸は、これらの“痛みのループ”を断ち切ることを目指します。
■ 少しずつ「痛くない時間」が増える
慢性痛の治療では、「すぐに痛みがゼロになる」よりも、
**“痛くない時間を少しずつ増やしていく”**ことが大切です。
脳と神経は時間をかけて変わっていくもの。
鍼灸治療を続けることで、
- 朝の痛みが軽くなった
- 夜ぐっすり眠れるようになった
- 不安が減って体がリラックスできるようになった
といった変化を感じる方が多くおられます。
■ まとめ:あなたの痛みは「治る力」があります
慢性痛は、「体が壊れている」からではありません。
脳が「まだ危険」と思い込んでいるだけかもしれません。
鍼灸は、その誤作動をやさしくリセットし、
本来の「治る力」を取り戻すお手伝いをします。
長く続く痛みでお悩みの方は、
どうぞ一人で抱え込まずにご相談ください。
“痛みのない日常”を取り戻す道は、必ずあります。












