~脊柱管狭窄症の痛みを悪化させる“もう一つの原因”~
■「まっすぐ立てない」「腰が伸びない」その裏にあるもの
「腰を伸ばそうとすると痛い」「まっすぐ立つと足がしびれる」
脊柱管狭窄症の方がよく訴えるこの症状。
実はこの“姿勢”の問題が、神経の圧迫以上に痛みを左右しています。
背骨(脊柱)は本来、
首(頚椎)・胸(胸椎)・腰(腰椎)でなだらかなS字カーブを描いています。
このカーブがあることで、歩行や姿勢保持の衝撃をやわらげ、
神経の通り道=「脊柱管」にも自然なゆとりが保たれています。
しかし、年齢とともに筋力のバランスが崩れたり、
長時間の座位・スマホ姿勢・猫背などが続くと、
このカーブが少しずつ歪み、神経の通り道に“ねじれ”や“狭さ”が生まれます。
■背骨のカーブが変わると何が起きる?
脊柱管狭窄症の特徴は、神経が「物理的に」圧迫されるだけではありません。
実際には、背骨のカーブの変化が神経を包む周囲の組織(筋肉・靭帯)にストレスをかけることで、痛みやしびれを引き起こします。
たとえば──
- 腰の反りが強くなる(反り腰)と、腰椎の後ろ側で神経が圧迫されやすくなる
- 背中が丸くなる(猫背)と、腰の筋肉が常に引っ張られ、血流が低下する
- 骨盤が後ろに傾くと、坐骨神経が引き伸ばされるような状態になる
このように、姿勢のわずかな崩れが“神経の通り道”を変形させるのです。
■「前かがみで楽になる」理由もここにある
脊柱管狭窄症の患者さんの多くが口にする言葉。
「前かがみだと楽」「杖をついたり、買い物カートを押すと歩ける」。
これは、腰を曲げることで背骨のカーブが一時的に変わり、
脊柱管が少し広がるためです。
つまり、
「前かがみが楽」という体のサインは、
“神経の通り道が狭くなっている”ことを自ら示しているとも言えます。
ですが、前かがみの姿勢を続けることで、
今度は腰や太ももの筋肉が硬直し、
結果的に血流の低下・痛みの慢性化を招くことも少なくありません。
■“姿勢を整える治療”が回復のカギ
脊柱管狭窄症は「神経の圧迫」という構造的な問題と同時に、
体の使い方のクセ・姿勢の歪みが根底にあります。
にしむら鍼灸治療院では、痛みを抑えるだけでなく、
「背骨の動きを取り戻す」ことを目的に治療を行っています。
鍼灸によって
- 緊張している腰部・臀部・下肢の筋肉をゆるめ、
- 血流を改善し、
- 背骨の自然なカーブを取り戻す
ことができると、
神経への圧迫が軽減し、体が自然にまっすぐ立てる状態へ導けます。
また、にしむら鍼灸治療院では、
治療後に簡単な「姿勢セルフケア」もお伝えしています。
特に、
- 骨盤の前後の動きを意識した体操
- 背中(胸椎)を柔らかく保つストレッチ
- 足指の筋肉を使うバランス改善法
などを組み合わせることで、痛みの再発予防にもつながります。
■“治らない痛み”の多くは、姿勢のクセが原因
多くの方が「もう年だから」「手術しかない」と諦めて来院されます。
ですが実際に施術を重ねると、
姿勢が少し整っただけで歩行距離が伸びたり、しびれが軽くなることがよくあります。
なぜなら、姿勢が整うことで
- 神経が通りやすくなり
- 血流が改善し
- 筋肉の負担が軽減する
という“自然回復の流れ”が生まれるからです。
■日常生活で気をつけたい3つの姿勢ポイント
にしむら鍼灸治療院でお伝えしている、
脊柱管狭窄症の方に特に大切な「姿勢の習慣」を3つ紹介します。
- 椅子の高さを調整する
→ 座ったときに膝が股関節より少し低くなるように。
腰が反りすぎず、骨盤が立ちやすくなります。 - スマホ・新聞は“胸の高さ”で見る
→ 下を向く時間が長いと、背中が丸まり腰椎も引っ張られます。 - 寝る姿勢は“横向き・膝を軽く曲げて”
→ 脊柱管を広げる姿勢。神経への圧迫を軽減できます。
■まとめ──姿勢を整えることが“神経を守る”
脊柱管狭窄症は、
「神経の圧迫=痛み」という単純な構図ではなく、
姿勢や筋肉の状態が神経の通り道を変えているというのが実際のところです。
つまり、
姿勢を整えることは、
“神経の圧迫を取り除く”ための、もう一つの治療法なのです。
にしむら鍼灸治療院では、
痛みを我慢しながら日常を送る方が、
「もう少し歩けるようになった」「立っていても楽になった」と
実感できるよう、一人ひとりの体のバランスを丁寧に見ています。
「手術をするほどではないけれど、痛みがつらい」
「姿勢がどんどん悪くなっている気がする」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの“神経の通り道”を、体の中から整えていきましょう。
ご相談、ご予約はLINEから→https://lin.ee/5X2dY7a












