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ブログ|【慢性前立腺炎と腸腰筋】骨盤の奥の筋肉が症状に与える影響とは?

はじめに

慢性前立腺炎(Chronic Prostatitis / Chronic Pelvic Pain Syndrome:CP/CPPS)は、男性の骨盤まわりに長引く不快感や痛みを引き起こす疾患です。

  • 会陰部の痛み
  • 排尿後の不快感
  • 下腹部の違和感
  • 性機能の低下

といった症状に悩まされる方は少なくありません。

しかし、泌尿器科での検査や薬だけでは改善が難しいケースも多くあります。そこで注目されているのが、**腸腰筋(ちょうようきん)**との関係性です。

腸腰筋とは?骨盤内で重要な役割を担う筋肉

腸腰筋は「大腰筋」と「腸骨筋」からなるインナーマッスルで、腰椎から大腿骨内側へつながっています。

腸腰筋の主な働き

  • 姿勢の安定
  • 股関節の屈曲(足を上げる動作)
  • 骨盤・腰のバランス維持

デスクワークや長時間の座位姿勢によって腸腰筋は硬直しやすく、それが骨盤内の血流や神経の流れを阻害し、慢性前立腺炎の原因や悪化要因になると考えられています。

慢性前立腺炎と腸腰筋の関係性

1. 骨盤内の血流障害

腸腰筋が緊張すると骨盤内の血流が滞り、前立腺や周辺組織に慢性的なうっ血や炎症を引き起こしやすくなります。

2. 神経の圧迫や刺激

腸腰筋の硬直は、腰椎や仙骨から分布する 骨盤神経叢・陰部神経 に影響を与えます。これが会陰部や尿道周辺の痛み・しびれを慢性化させる要因の一つです。

3. 姿勢不良と骨盤内ストレス

猫背や反り腰などの不良姿勢は腸腰筋を縮め、骨盤の前傾を助長します。その結果、前立腺に物理的ストレスがかかり、排尿トラブルや慢性的な違和感へとつながります。

腸腰筋をケアすることで期待できる効果

セルフストレッチ

片膝立ちで腰を前に押し出すストレッチや、ヨガの鳩のポーズなどが有効です。

温熱療法

下腹部や腰まわりを温めることで腸腰筋の緊張がほぐれ、骨盤内の血流改善をサポートします。

鍼灸治療

腸腰筋は体の奥にあるため、自分でアプローチするのは難しい部位です。鍼灸では下腹部や腰部のツボを刺激して腸腰筋の緊張を和らげ、前立腺周囲の血流改善や痛みの緩和が期待できます。

臨床での改善事例

当院では、慢性前立腺炎に悩む患者様の多くに腸腰筋の硬直が見られます。
鍼灸で腸腰筋を緩めると、以下のような変化が現れるケースがあります。

  • 会陰部の重だるさが軽減
  • 排尿後の違和感が減少
  • 長時間座っても痛みが出にくくなった

このように、慢性前立腺炎は「前立腺だけの病気」ではなく、骨盤内の筋肉や血流の状態と深く関わっているのです。

まとめ

慢性前立腺炎は、薬だけでは改善が難しいことも多い疾患です。
その背景には、腸腰筋の緊張による骨盤内の血流障害・神経圧迫 が関わっている可能性があります。

腸腰筋を柔らかく保つことは、前立腺の健康を守る大切なポイントです。セルフストレッチや温熱療法に加え、専門的な鍼灸治療を組み合わせることで、症状の改善につながるケースが増えています。

「慢性前立腺炎がなかなか治らない」「薬以外の方法を探している」という方は、腸腰筋に着目したアプローチを試してみてください。

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