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ブログ|痔ではない“肛門の痛み”──原因は神経と筋肉?鍼灸で整える○○○⁉

「痔でもないのに痛い」──そんな肛門の痛み、ありませんか?

「座ると肛門が痛い」「排便後にヒリヒリする」「痛みが奥のほうに残る」
そんな不快な症状が続くのに、肛門科で検査を受けても「異常なし」と言われる。

それでも確かに痛みがあり、日常生活にも支障が出てしまう──。
実はこのような**“痔ではない肛門痛”**に悩む方は、非常に多くいらっしゃいます。

この痛みの正体は、「神経」や「筋肉」のトラブルによって起きているケースが少なくありません。
本記事では、その仕組みと、鍼灸でどう改善を目指すのかを詳しく解説します。

肛門痛には2種類ある:「器質的な痛み」と「機能的な痛み」

まず、「肛門の痛み」と聞くと多くの方が“痔”を思い浮かべるでしょう。
しかし実際には、痔以外の原因によって痛みを起こすケースも多くあります。

① 器質的な痛み

これは、いわゆる「痔核」「裂肛」「肛門周囲膿瘍」など、
組織が傷ついたり炎症を起こして痛みが出るタイプです。

② 機能的な痛み(神経・筋肉性の痛み)

一方で、検査をしても炎症や傷が見つからないのに痛いケースがあります。
このタイプは**「慢性肛門痛」「肛門挙筋症候群」「陰部神経痛」**と呼ばれ、
神経の過敏化や筋肉のこわばり、自律神経の乱れなどが関係しています。

痛みのキーポイントは「陰部神経」と「骨盤底筋」

陰部神経とは?

陰部神経は、仙骨(尾てい骨の上あたり)から出て、
肛門・会陰・性器周辺の感覚を支配している神経です。

この神経が圧迫されたり、過敏になったりすると、
肛門の奥や会陰部に「焼けるような」「ピリピリした」痛みが出ることがあります。
座る・自転車に乗る・排便などの刺激で悪化しやすいのが特徴です。

骨盤底筋のこわばりも関係

肛門を下から支える「骨盤底筋群」が緊張しすぎると、
血流が悪くなり、神経も興奮しやすくなります。

特にストレスや冷え、長時間のデスクワークが続く方は、
知らず知らずのうちに骨盤底筋が硬直して痛みを起こすことがあります。

「ストレス」と「姿勢」が痛みを悪化させる理由

肛門まわりの筋肉や神経は、自律神経のコントロール下にあります。
ストレスや緊張が続くと交感神経が優位になり、
血管が収縮して筋肉がこわばり、神経の過敏化を招きます。

また、長時間の座り姿勢も要注意。
座りっぱなしは骨盤の圧力を高め、陰部神経を圧迫するため、
「座ると痛い」「立つと楽」という典型的な症状が出やすくなります。

さらに、慢性前立腺炎や会陰部痛と併発しているケースも多く、
男性では「前立腺炎かと思っていたら実は陰部神経痛だった」
という方も珍しくありません。

鍼灸でのアプローチ:深部の神経と筋肉を“静める”

薬や座薬では改善しにくい肛門痛。
その理由は、痛みの原因が**「骨盤の深層」**にあるからです。

鍼灸では、この深部にある神経や筋肉に直接アプローチできる点が大きな特徴です。

鍼灸で期待できる効果

  1. 骨盤内の血流を促進し、神経の圧迫を緩和
  2. 骨盤底筋の過緊張をゆるめ、しめつけ感を改善
  3. 自律神経のバランスを整え、神経の興奮を鎮める

これにより、
「座ると痛い」「排便後にヒリヒリする」
「痛みがあるのに異常なし」といった症状に対して、
少しずつ体の反応を落ち着かせていくことができます。

臨床現場での改善例

当院でも、以下のようなケースで改善が見られています。

  • 💬 40代男性:デスクワーク中心。座ると肛門の奥が痛く、仕事に集中できなかった。
     → 週1回の施術を5回行い、痛みが軽減。座位時間が長くても症状が出にくくなる。
  • 💬 50代女性:排便後にヒリヒリ感が数時間続き、検査では異常なし。
     → 骨盤底筋の緊張が強く、鍼と温灸で緩める治療を行い、2〜3週間で軽快。
  • 💬 30代男性:自転車愛好家。会陰部の痛みと肛門痛を併発。
     → 陰部神経の興奮を抑える目的で鍼灸を実施し、痛みの再発が減少。

これらのケースに共通しているのは、
「神経と筋肉のバランスを整えることで、薬に頼らず改善が見られた」点です。

ご自宅でできるセルフケア

鍼灸治療と並行して、以下のケアもおすすめです。

🔹 座りすぎを避ける

1時間に1度は立ち上がり、軽く体を動かすだけでも血流が変わります。

🔹 骨盤まわりを温める

温座布団・カイロなどで温めることで、筋緊張と神経の興奮を抑えます。

🔹 深呼吸・腹式呼吸

呼吸で横隔膜が動くと、骨盤底筋もリズミカルに動き、リラックス効果が高まります。

🔹 肛門を強く締めすぎない

「力を抜く」意識を持つことが重要。無意識の締めつけが痛みを長引かせます。

「気のせい」ではありません──原因不明の肛門痛に悩む方へ

肛門痛の多くは、「痔」ではなく「神経と筋肉の過敏化」が原因です。
痛みがあるのに検査で異常が出ないと、
「気のせい」「ストレスでしょう」と言われてしまうこともあります。

しかし、身体は確かにサインを出しています。
鍼灸では、骨盤の深部にある神経や筋肉、自律神経の働きを整えることで、
そのサインをやさしく鎮めることができます。

もしあなたが

  • 座ると肛門が痛い
  • 排便後に違和感が残る
  • 痔ではないのに痛みが続く

といった症状でお困りなら、
“原因不明”と諦める前に、ぜひ一度ご相談ください。

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