■前回までのおさらい
これまでのブログでは、
① 症状が出たきっかけや病院での診断、
② 初期の治療や鍼灸での改善の流れ
についてお伝えしてきました。
今回は、長く続いた「慢性前立腺炎(Chronic prostatitis)」がついに“治った”と感じた瞬間、そして再発させないために今も続けているケアについて書きたいと思います。
■「あれ、今日は違う」──明らかに変わった朝
ある日、目覚めた瞬間に気づきました。
いつも感じていた、あの“鈍い違和感”がない。
- 会陰部の重さや圧迫感がない
- トイレに行きたいようなムズムズ感がない
- 座っていても不快感がない
たったそれだけのことなのに、「普通の状態」ってこんなに快適だったのかと驚いたのを覚えています。
これは突然の奇跡ではなく、日々の小さな積み重ねの結果でした。
■改善のきっかけになった「日常の工夫」
慢性前立腺炎の悪化要因は、医学的にも
- 長時間の座位
- ストレス
- 冷え
- カフェインやアルコールの過剰摂取
などが挙げられています。
私はそれらを一つひとつ見直しました。
●1時間に一度は立ち上がる
デスクワーク中心の生活でしたが、「1時間に一度は立ち上がる」を徹底。トイレに行く、軽く背伸びをする、それだけで骨盤まわりの血流が大きく変わります。
●姿勢を整える
骨盤が後ろに倒れた“猫背座り”は、会陰部への圧を強めます。
椅子に深く座らず、骨盤を立てて腰で支えるよう意識しました。
●温める・冷やさない
お風呂はシャワーで済ませず、必ず湯船に浸かる。
冷房の効いた室内では、下半身を冷やさない工夫をしました。
これが「症状の波」を穏やかにしてくれました。
●飲み物を見直す
コーヒーを減らし、白湯・麦茶中心に。
刺激物を減らしただけでも、排尿時の違和感が軽くなりました。
■症状が落ち着いた後に始めたこと
痛みが消えてきたあとこそ大切なのが、「再発予防」です。
私が続けている習慣を紹介します。
●骨盤底筋ストレッチ
軽くお尻を締めて、息を吐きながら骨盤を少し前に倒す。
この動作を数回繰り返すだけでも、骨盤底筋群の緊張が和らぎます。
にしむら鍼灸治療院の先生にも「骨盤底の血流改善は大切」と教わりました。
●冷えとストレスをためない生活
冷えは交感神経を優位にし、骨盤内の血流を悪化させます。
入浴・腹巻き・適度な運動、そして**“頑張りすぎない”** こと。
精神的ストレスが軽くなると、体のこわばりも自然と減っていきます。
■「治った」あとに気をつけていること
慢性前立腺炎は「治った=完治」ではなく、「再発しない状態を維持できている」ことが大切だと感じます。
私は今も、
- 長距離ドライブの後は休憩&ストレッチ
- トイレを我慢しない
- 排便後・入浴後の清潔を保つ
- 睡眠リズムを整える
といった、“戻さないための習慣” を続けています。
症状が再発しそうなサイン(軽い違和感や腰の重さ)が出たら、すぐに温めて休むようにしています。
「我慢して翌日悪化」ではなく、「違和感で止める」──この違いが大きいのです。
■鍼灸治療を通じて気づいたこと
私自身、病院の薬だけでは限界を感じていましたが、鍼灸治療で大きく流れが変わりました。
会陰部や骨盤まわり、腰部・仙骨・下腹部にアプローチすることで、血流と神経のバランスが整い、徐々に痛みがやわらいでいきました。
慢性前立腺炎は、単に「前立腺の病気」ではなく、
自律神経・筋肉・血流・ストレス の全てが関わる複合的な症状。
だからこそ、体の内側から整える鍼灸が有効なのだと思います。
■読者へのメッセージ
もし今、あなたが「もう少しで良くなりそう」「けど波がある」と感じているなら──
焦らず、“今できる小さなこと”を積み重ねてください。
慢性前立腺炎は、少しずつ良くなっていく病気です。
「ある朝、違和感がない」と気づく瞬間が、必ず来ます。
次回(パート4)では、
「治ってから半年・1年後の生活」
──旅行・仕事・性行為など“再発を防ぐ工夫”についてお話しします。
にしむら鍼灸治療院では
慢性前立腺炎や陰部神経痛、自律神経の乱れによる不調に対し、
体の深部から整える鍼灸施術を行っています。
再発を防ぎ、快適な日常を取り戻すためのサポートをいたします。
👉 ご相談・ご予約は にしむら鍼灸治療院公式サイト まで。












