──免疫を整える「腸」と「気血」のケア
はじめに:今年もインフルエンザの季節がやってきました
11月に入り、朝晩の冷え込みが強まってくると、インフルエンザの流行シーズンが始まります。
「手洗い・うがい・マスク」に加え、今年は**“食生活”から免疫力を整える**ことにも注目が集まっています。
東洋医学の考え方でも、「病は口から入る」と言われるように、毎日の食事こそが体を守る第一の薬。
今回は、鍼灸の視点も交えながら「食生活でできるインフルエンザ予防」について解説します。
1.免疫の約7割は「腸」にある
私たちの体を外敵から守ってくれる免疫細胞の約7割は、腸の粘膜や腸内細菌によってコントロールされています。
つまり、腸が元気であれば自然と免疫力も高まり、ウイルスに負けにくい体になります。
腸内環境を整えるためには、
- 発酵食品(納豆・味噌・ヨーグルト・ぬか漬けなど)
- 食物繊維(野菜・海藻・きのこ・豆類)
を毎日少しずつ摂ることが大切です。
反対に、
- 添加物の多い食品
- 冷たい飲み物・甘いスイーツ
- 食べすぎ・飲みすぎ
は腸を冷やし、免疫を下げる原因になります。
2.東洋医学で見る「免疫=気の防衛力」
東洋医学では、外からのウイルスや寒さを防ぐ力を**「衛気(えき)」**と呼びます。
この“衛気”がしっかり巡っていると、風邪やインフルエンザにかかりにくくなります。
衛気を作るもとになるのが、食べたものから得られる**「気」と「血」**。
そのため、
「疲れている」「食欲がない」「冷えやすい」などの状態が続くと、
体の防衛力が弱まり、感染しやすくなります。
鍼灸では、この衛気を高めるために「胃腸を整えるツボ」や「自律神経を整えるツボ」に鍼灸を行い、体全体の免疫バランスをサポートします。
3.免疫を支える食材ベスト5
食材にも、体の防御力を高めてくれるものがあります。
薬膳の考え方も取り入れながら、冬におすすめの“免疫アップ食材”を紹介します。
① 長ねぎ・しょうが・にんにく
体を温め、血流を良くし、殺菌作用もある代表食材。
味噌汁や鍋に加えるだけでOK。
② 発酵食品(味噌・納豆・ヨーグルト)
腸内環境を整え、免疫細胞を活性化。
和食の「一汁一菜」に取り入れるとバランスが良くなります。
③ きのこ類(しいたけ・舞茸・えのきなど)
βグルカンが免疫をサポート。
炒めても煮ても栄養が壊れにくい優秀食材です。
④ 緑黄色野菜(にんじん・ほうれん草・ブロッコリー)
抗酸化作用が高く、粘膜を強化してウイルスの侵入を防ぎます。
油と一緒に調理すると吸収率アップ。
⑤ 魚介類(いわし・さば・牡蠣)
良質なタンパク質と亜鉛・ビタミンDが豊富。
粘膜や皮膚の修復に役立ちます。
4.“冷たい飲み物”と“夜更かし”が免疫を下げる
どんなに栄養をとっても、体を冷やす習慣や睡眠不足があると免疫は下がります。
冷たいジュースやビール、コンビニスイーツなどは、冬でも意外と口にしがちです。
「冷たいものを避ける」だけでも、胃腸の働きが改善し、免疫細胞の活動が高まります。
また、睡眠中には“免疫を修復するホルモン”が分泌されるため、
夜更かしせず、23時までに布団に入る習慣が理想です。
5.鍼灸でできる免疫サポート
鍼灸治療では、自律神経と血流を整えることで免疫力を底上げします。
特に効果的なのは、
- 胃腸の働きを高めるツボ(足三里・中脘)
- 自律神経を整えるツボ(百会・内関)
- 体を温めるツボ(三陰交・関元)
定期的に施術を受けることで、
「風邪をひきにくくなった」「冬でも体がポカポカする」と感じる方が多いです。
6.まとめ:食事と鍼灸で「冬に負けない体づくり」を
インフルエンザの予防は、ワクチンやマスクだけではありません。
食生活と生活リズムを整えることこそが、本当の免疫ケア。
- 腸を整える発酵食品と野菜を意識する
- 冷たいもの・夜更かしを控える
- 定期的に鍼灸で体のバランスをリセットする
この3つを続けることで、体の中から「ウイルスに負けない力」が育っていきます。
にしむら鍼灸治療院では、季節ごとの養生法や食養生のアドバイスも行っています。
「今年の冬は風邪をひかずに乗り切りたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
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