— 冬の“弱り”を補う4つの漢方 —
「毎年、冬になると風邪やインフルエンザに負けてしまう…」
そんな方に知っていただきたいのが、体質改善による“予防力”の強化です。
東洋医学には“正気(せいき)”という、身体をウイルスから守る力があります。
この正気が弱っていると、インフルエンザが流行した時に真っ先に体調を崩します。
そしてこの正気を底上げする代表的な漢方が、
今回紹介する 補中益気湯・十全大補湯・人参養栄湯・葛根湯 の4つです。
1. 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
— “疲れが取れない人”を冬に強くする漢方**
こんな人に:
- すぐ疲れる・だるい
- 食欲が落ちやすい
- 午後になるとぐったり
-風邪をひくと長引く
補中益気湯は、消化器の働きを高めてエネルギーをつくる力を補う漢方。
冬は冷えで胃腸が弱りやすく、それが免疫低下につながります。
「疲れやすい=正気不足」なので、
補中益気湯はインフルエンザ予防の“体力の底上げ役”として非常に優秀です。
2. 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
— 病後・産後・慢性疲労の“総合栄養漢方”
こんな人に:
- 体力の落ち込みが大きい
- 病み上がりで回復しきらない
- 貧血気味
- 夜になるとぐったり
“気”と“血”を同時に補う、まさに総合補給パックのような漢方。
体力が落ちている状態では免疫システムがフルに働けず、
ウイルスに対する抵抗力もガクッと下がります。
十全大補湯は、
「冬前に体調を万全に戻しておきたい」という人に最適です。
3. 人参養栄湯(にんじんようえいとう)
— 年齢とともに“冷え・だるさ・食欲低下”がある方に
こんな人に:
- 手足が冷える
- 顔色が悪い
- 筋力や活力の衰えを感じる
- 風邪をひくと寝込むタイプ
“気”と“血”を補うだけでなく、
精神・自律神経のケアにも働きやすい漢方として知られています。
人参養栄湯は
「年齢とともに風邪をひきやすくなった…」
「疲れると体が冷える」
そんなタイプの“免疫の落ち込み”にピッタリ。
冬に弱い体質をじっくり底上げしてくれます。
4. 葛根湯(かっこんとう)
— “予防と初期対応”の両方で大活躍
こんな人に:
- 最近ゾクッと寒気が出た
- 首・肩が冷えると体調が悪くなる
- 風邪をひきやすい
冬に欠かせない超定番。
葛根湯は冷えを追い出し、体表のバリアを強化する働きがあります。
普段は「なんとなく調子が悪い時」に早めに飲んでおくと、
風邪やインフルエンザの進行を食い止めやすくなります。
鍼灸と漢方の併用で“感染しにくい体”が完成する理由
にしむら鍼灸治療院にも冬場は、
- なんとなく疲れが抜けない
- 年々、風邪に負けやすくなってきた
- 気力・体力の低下
- 胃腸の弱り
- 冷えと自律神経の乱れ
こうした相談が非常に多いです。
鍼灸は、
- 血流の改善
- 胃腸機能の回復
- 自律神経の整え
- 睡眠の質の向上
- ストレス反応の鎮静
など“体の回復スイッチ”を入れます。
つまり、
漢方で体質を補い、鍼灸で巡りを整えることで、
冬に強い「感染しにくい身体」が完成するのです。
まとめ:冬の“弱り”を補うことが最大の予防策
- 補中益気湯 → 胃腸の弱り・疲れやすい人に
- 十全大補湯 → 体力回復・慢性疲労に
- 人参養栄湯 → 年齢とともに弱くなった体質に
- 葛根湯 → 冷え・風邪のひき始めに
冬のインフルエンザ予防は、
「ウイルス対策」ではなく「弱りの補強」が鍵です。
体質に合う漢方選びと、
鍼灸による“巡りの改善”を組み合わせることで、
冬を元気に乗り切れる体をつくることができます。
*【ご注意】漢方薬は医薬品です
漢方薬は「自然のものだから安心」というイメージがありますが、
れっきとした医薬品です。
そのため、
- 体質に合わない場合
- 他の薬との飲み合わせ
- 持病との相性
- 妊娠・授乳中の使用
- 長期間の連用
などで思わぬ副作用が出ることがあります。
自己判断で選ぶのではなく、医師・薬剤師・登録販売者などに相談してから使用してください。
特に今回紹介した
補中益気湯・十全大補湯・人参養栄湯・葛根湯は、
「効きやすい人」と「合わない人」がハッキリ分かれる漢方でもあります。
少しでも不安な人は、専門家に相談しながら使うのが安心です。
症状についてもっと詳しく知りたい方へ
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