大阪狭山市 にしむら鍼灸治療院 慢性前立腺炎などの「慢性骨盤痛」専門鍼灸院

「前立腺炎と診断されたけれど、痛いのは前立腺のあたりだけではない」
これは、慢性前立腺炎・慢性骨盤痛症候群(CP/CPPS)で悩む方から、よく聞く訴えの一つです。
会陰部の痛みだけではありません。
- お尻の奥が痛い
- 鼠径部が引っ張られるように痛む
- 陰部がヒリヒリする
- 肛門周囲に違和感がある
- 下腹部が重い
- 座っていると症状が強くなる
- 太ももの付け根まで痛みが響く
「前立腺の病気なのに、なぜお尻や鼠径部まで痛むのだろう?」
そう疑問に感じるのは当然です。
しかし、慢性前立腺炎の痛みを考えるとき、痛い場所だけを見ると、本当の原因を見誤ることがあります。
慢性前立腺炎は「前立腺だけ」を見てはいけない
慢性前立腺炎、特に慢性骨盤痛症候群(CP/CPPS)では、検査をしても明らかな細菌感染や器質的異常が見つからないにもかかわらず、骨盤周辺の痛みや排尿症状などが続くことがあります。
ここで重要なのが、
「症状がある場所」と「症状を維持している場所」は、必ずしも同じではない
ということです。
例えば会陰部が痛いからといって、会陰部だけに問題があるとは限りません。
骨盤の中には、
- 骨盤底筋
- 内閉鎖筋
- 梨状筋
- 腸腰筋
- 臀部の筋肉
- 股関節周囲の筋肉
- 神経
- 筋膜
など、非常に多くの組織があります。
これらは互いに独立して働いているわけではありません。
骨盤という一つの機能的なユニットとして、連動しています。
なぜ「お尻」が痛くなるのか?
慢性前立腺炎の方で、意外に多いのが臀部の痛みや重だるさです。
特に、
「お尻の奥が痛い」
「座るとお尻から会陰部までつらくなる」
という場合には、骨盤周囲の筋肉や神経への負担を考える必要があります。
代表的なのが、内閉鎖筋です。
内閉鎖筋は骨盤の内側から股関節周辺につながる筋肉で、骨盤底や坐骨周辺の組織とも解剖学的に近い位置関係にあります。
さらに、内閉鎖筋の筋膜は、陰部神経が走行する陰部神経管(Alcock管)とも近接しています。
そのため、
「お尻の筋肉が硬くなっている」
という単純な話ではなく、
骨盤周囲の筋緊張や組織間の滑走性、神経への機械的ストレスなどを総合的に評価する必要があります。
ただし、これは「内閉鎖筋が硬い=陰部神経痛」という単純な因果関係を意味するものではありません。
慢性骨盤痛は、筋肉・神経・感作・心理社会的要因などが複雑に関係することがあります。
鼠径部まで痛むのはなぜ?
鼠径部の痛みも、慢性前立腺炎では見逃したくない症状です。
鼠径部には、股関節周囲の筋肉や腹壁、神経など、多くの組織が関係しています。
例えば、
腸腰筋
は骨盤と腰椎、そして大腿骨をつなぐ重要な筋肉です。
長時間のデスクワークや車の運転などで股関節を曲げた姿勢が続くと、股関節周囲の筋肉に持続的な負担がかかることがあります。
すると、
「鼠径部が詰まる」
「脚の付け根が重い」
「下腹部から鼠径部にかけて違和感がある」
といった症状につながる場合があります。
もちろん、鼠径部痛には鼠径ヘルニアや股関節疾患など、別の原因が隠れていることもあります。
そのため、「慢性前立腺炎だから鼠径部が痛い」と決めつけることはできません。
ここは非常に重要です。
「陰部が痛い」のに、陰部そのものが悪いとは限らない
慢性前立腺炎で特徴的なのが、
会陰部・陰茎・陰嚢周辺などの痛みや違和感
です。
患者さんからすると、
「陰部が痛いのだから、陰部に何か異常があるのでは?」
と考えてしまいます。
しかし、慢性骨盤痛では、痛みを感じる場所だけではなく、その周囲からの入力がどのように神経系へ伝わっているのかを考える必要があります。
骨盤周辺には、陰部神経をはじめとして、さまざまな神経が走行しています。
また、骨盤底筋や周囲の筋肉が持続的に緊張すると、局所の不快感や痛みが増幅されることがあります。
さらに、痛みが長期間続くことで、神経系そのものが痛みに敏感になる痛覚過敏・中枢性感作などが関与するケースもあります。
つまり、
「痛い場所に原因が一つだけある」
とは限らないのです。
「座ると痛い」は重要なヒントになる
慢性前立腺炎・CP/CPPSの方から、
「立っているとまだ大丈夫なのに、座ると痛くなる」
という話を聞くことがあります。
これは非常に重要な情報です。
座位になると、骨盤や股関節の位置関係が変化し、臀部や会陰部周辺に持続的な圧力が加わります。
長時間のデスクワークや車の運転などでは、その状態が何時間も続くことがあります。
そのため、
「座ると症状が悪化する」
という場合には、前立腺だけではなく、
- 骨盤底
- 臀部
- 内閉鎖筋周辺
- 股関節
- 腰部
- 骨盤周囲の神経
- 姿勢や荷重
などを含めて身体全体を評価することが大切です。
慢性前立腺炎が長引く人ほど「痛い場所」だけを追わない
私は慢性前立腺炎・慢性骨盤痛の施術を考えるとき、
「どこが痛いのか」だけではなく、「なぜそこに負担が集中しているのか」
を大切にしています。
例えば、
「会陰部が痛い」
という患者さんがいたとしても、
会陰部
↓
骨盤底
↓
内閉鎖筋
↓
臀部
↓
股関節
↓
腰部
というように、身体全体のつながりを確認していきます。
もちろん、全員が同じ原因で痛んでいるわけではありません。
だからこそ、「慢性前立腺炎にはこの筋肉」と一括りにする治療ではなく、その人の症状の出方を丁寧に読み取ることが重要だと考えています。
泌尿器科で異常がないと言われた。それでも痛いのはなぜ?
ここで、患者さんが一番苦しむ問題があります。
「泌尿器科で検査を受けた」
「薬も飲んだ」
「検査では大きな異常がないと言われた」
それなのに、
痛みだけが残っている。
この状態になると、
「自分の気のせいなのでは?」
と考えてしまう方もいます。
しかし、検査で大きな異常が見つからないことと、痛みが存在しないことは同じではありません。
CP/CPPSは、感染だけでは説明できない複雑な病態です。
そのため、必要に応じて泌尿器科での評価を受けながら、筋骨格系や神経系、生活習慣なども含めて症状を考えていくことが重要になります。
慢性前立腺炎で「治った人」を探している方へ
「慢性前立腺炎 治った人」
「慢性前立腺炎 治った 堺市」
と検索して、このページにたどり着いた方もいるかもしれません。
おそらく今、
「本当にこの痛みは良くなるのだろうか?」
と不安になっているのではないでしょうか。
正直にお伝えします。
慢性前立腺炎・CP/CPPSは、すべての方が同じ経過をたどるわけではありません。
鍼灸を受ければ必ず治る、というものでもありません。
一方で、症状の経過や身体所見を丁寧に確認しながら、骨盤周囲の筋緊張や身体の使い方など、その方の症状に関係すると考えられる要素を一つずつ整理していくことで、症状の軽減を目指せるケースがあります。
実際に「痛みが軽減した」患者さんもいます
当院にも、慢性前立腺炎と診断され、
- 会陰部の痛み
- 座ることがつらい
- 車の運転がつらい
- 下腹部や骨盤周辺の違和感
などを訴えて来院された方がいます。
令和8年(2026年)5月8日に初診となった30代男性のケースでは、泌尿器科で慢性前立腺炎と診断され、薬物療法などを受けても症状が十分に軽減しない状態でした。
当院では身体の状態を確認しながら施術を継続。
計11回の施術を行い、徐々に痛みが軽減。
7回目以降は施術間隔を2週間に延ばし、9回目以降は月1回程度まで間隔を空けることができました。
11回目の施術時点では、痛みが完全に消失したわけではありませんでしたが、本人が「耐えられる程度」と感じられる状態まで軽減したため、いったん施術を終了しています。
これは「慢性前立腺炎が鍼灸で治った」と断定できる事例ではありません。
しかし、
「長期間続いていた骨盤周辺の痛みが、身体の状態を見直すことで軽減していくことがある」
という一つの実例ではあります。
私が慢性前立腺炎の施術で大切にしていること
慢性前立腺炎の患者さんに対して、私は「前立腺だけ」を見て施術することはありません。
もちろん、前立腺そのものの状態については泌尿器科での診断が基本です。
鍼灸師が診断をすることもできません。
そのうえで鍼灸では、
「骨盤全体が今どういう状態になっているのか」
を考えます。
腰はどうなのか。
臀部はどうなのか。
股関節はどうなのか。
骨盤底周囲はどうなのか。
座位で症状がどう変化するのか。
歩くとどうなのか。
痛みはどこからどこへ広がるのか。
そして、何をすると症状が悪化し、何をすると楽になるのか。
一つ一つを確認します。
「前立腺炎だから前立腺を治す」だけでは足りない
慢性前立腺炎・CP/CPPSの難しさは、症状が一つの臓器だけでは説明できないことがある点にあります。
だから私は、
「前立腺炎だから前立腺だけ」
という考え方ではなく、
「慢性的な骨盤痛を抱えた身体全体を診る」
ことが重要だと考えています。
お尻が痛い。
鼠径部が痛い。
会陰部が痛い。
陰部に違和感がある。
座ると悪化する。
長時間の運転でつらくなる。
腰や股関節にも違和感がある。
こうした症状が重なっているのであれば、痛みの場所を一つずつ切り離して考えるのではなく、骨盤周囲を一つの機能的な単位として評価する視点が必要です。
堺市・大阪狭山市周辺で慢性前立腺炎の痛みに悩んでいる方へ
「泌尿器科には通っているけれど、痛みがなかなか軽くならない」
「検査では大きな異常がないのに、会陰部や陰部が痛い」
「座るとお尻や会陰部がつらくなる」
「慢性前立腺炎が長引いていて、この先どうすればいいのかわからない」
そんな場合は、まず現在の症状を一度整理してみることをおすすめします。
そして、発熱・血尿・急激な排尿障害など、急性の病気を疑う症状がある場合には、鍼灸より先に医療機関での診察が必要です。
慢性前立腺炎・CP/CPPSは、単純に「前立腺だけの病気」と考えると見えてこないことがあります。
痛みの場所の奥に、身体の使い方や筋肉、神経、骨盤周囲の機能的な問題が隠れていないか。
そこまで丁寧に考える。
それが、慢性骨盤痛を専門に施術してきた私が大切にしている姿勢です。
この記事の要点
慢性前立腺炎で、お尻・鼠径部・陰部まで痛むことがあります。
その背景には、前立腺そのものだけではなく、骨盤底、臀部、内閉鎖筋、股関節周囲、神経系など、複数の要因が関係している可能性があります。
ただし、症状だけから原因を断定することはできません。
「痛い場所」だけを見るのではなく、「なぜその場所に痛みが続いているのか」を考えること。
慢性前立腺炎・CP/CPPSの長引く痛みに向き合ううえで、私はそこが非常に重要だと考えています。
*予約なしの来院やお電話でのご相談はお控え願います。院長一人ですべての業務を行っておりますので施術中などは対応できないこともございます。LINEからのご相談は無料です。気になること、お知りになりたいことなど長文でも構いません遠慮なくご相談ください。➡https://lin.ee/5X2dY7a















