大阪狭山市 にしむら鍼灸治療院 陰部神経痛などの「慢性骨盤痛症候群」専門鍼灸院
更年期と陰部の痛み|ホルモンだけが原因とは限らない
「更年期になってから、陰部が痛い」
「外陰部がヒリヒリする」
「座っていると会陰部が痛む」
「婦人科で検査をしても大きな異常はない」
このような症状で悩んでいる方は、決して少なくありません。
更年期になると女性ホルモンであるエストロゲンが減少します。
その影響で、膣や外陰部、尿道などの組織に変化が起こり、乾燥感、ヒリヒリ感、灼熱感、性交痛、排尿時の痛みなどが現れることがあります。
このような更年期に伴う泌尿生殖器の症状は、近年では「GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)」という概念で捉えられています。(PubMed)
しかし、陰部の痛みをすべて「ホルモンのせい」と考えてよいわけではありません。
更年期の陰部痛は「ホルモンだけ」が原因ではない
陰部の痛みには、いくつかの要因が関係している可能性があります。
例えば、
- 女性ホルモンの変化
- 外陰部や膣周辺の乾燥・組織変化
- 骨盤底筋の過緊張
- 陰部神経などの神経の過敏化
- 腰や臀部の筋肉の緊張
- 長時間の座位
- ストレスや睡眠不足
- 婦人科・泌尿器科領域の疾患
などです。
つまり、
「更年期だから痛い」
と単純に決めつけるのではなく、
「更年期をきっかけに、複数の要因が重なっている可能性がある」
と考えることが大切です。
① ホルモンの変化による痛み
エストロゲンの低下によって、膣や外陰部、尿道などに乾燥や刺激感が起こることがあります。
その結果、
- ヒリヒリする
- しみる
- 乾燥して痛い
- 性交時に痛みがある
- 排尿時に痛みがある
といった症状が現れることがあります。
この場合は、婦人科で状態を確認し、必要に応じて適切な治療を受けることが重要です。ホルモン療法や非ホルモン療法など、症状や体の状態に応じた治療が検討されます。(PubMed)
② 骨盤底筋が緊張している
もう一つ見落とされやすいのが、骨盤底筋の緊張です。
骨盤底筋は、骨盤の底にある筋肉群です。
陰部や膣周辺の痛みが続くと、無意識に体へ力が入り、骨盤底筋が緊張することがあります。
すると、
痛みが出る
↓
筋肉が緊張する
↓
さらに痛みを感じやすくなる
という悪循環が起こることがあります。
更年期の不調やストレス、睡眠不足などが重なることで、体が常に緊張状態になっている方もいます。
③ 陰部の神経が過敏になっている
陰部には、痛みや感覚に関係する神経が走っています。
中でも陰部神経は、会陰部や外陰部周辺の感覚に関係する重要な神経です。
そのため、
- 座っていると痛い
- 下着が触れると違和感がある
- ヒリヒリ、ジンジンする
- 電気が走るような痛みがある
- 痛みの場所が日によって変わる
といった場合には、神経の過敏性や周囲の筋肉・組織の状態が関係している可能性もあります。
ただし、陰部の痛みにはさまざまな原因があるため、症状だけで自己判断することはできません。
「婦人科では異常なし」でも痛みがあるのはなぜ?
検査で大きな異常が見つからない。
それでも痛みがある。
このような場合、
「気のせいなのかな?」
「年齢のせいなのかな?」
と悩んでしまう方もいます。
しかし、画像検査や一般的な検査で異常が見つからないことと、痛みが存在しないことは同じではありません。
痛みは、筋肉、神経、皮膚や粘膜、ホルモン、睡眠、ストレスなど、さまざまな要因が影響して感じられることがあります。
そのため、婦人科での確認と並行して、痛みの場所や姿勢との関係を見ていくことも大切です。
こんな場合は一度、痛みを詳しく確認しましょう
次のような症状がある場合は、痛みの特徴を整理してみてください。
- 痛みは外陰部・膣周辺・会陰部のどこにあるか
- 座ると悪化するか
- 歩くと悪化するか
- 排尿や性交と関係するか
- 皮膚や粘膜に変化があるか
- 痛みはヒリヒリ、ズキズキ、ジンジンなどどのような感じか
- いつから痛みが始まったか
こうした情報は、原因を考えるうえで重要な手がかりになります。
更年期の陰部痛で大切なのは「原因を一つに決めつけないこと」
更年期の陰部の痛みは、ホルモンの変化が関係している場合があります。
一方で、
ホルモンの変化によって痛みが始まり、筋肉の緊張や神経の過敏化が加わっている
ということも考えられます。
だからこそ、
「更年期だから仕方がない」
と我慢し続ける必要はありません。
まずは婦人科などで必要な確認を行い、そのうえで痛みが続く場合には、筋肉や神経、姿勢、生活習慣など、別の視点から症状を見直すことも大切です。
まとめ
更年期の陰部の痛みには、女性ホルモンの変化が関係していることがあります。
しかし、痛みの原因はホルモンだけとは限りません。
骨盤底筋の緊張、神経の過敏化、腰や臀部の筋肉の緊張、長時間の座位、ストレスなどが複合的に関係している可能性もあります。
「更年期だから仕方がない」と諦める前に、
自分の痛みがどこから来ているのかを、一つずつ整理していくこと。
それが、長引く陰部の痛みを考える第一歩になるかもしれません。
※陰部の痛みにはさまざまな原因があります。急な強い痛み、出血、発熱、排尿異常、皮膚や粘膜の明らかな変化などがある場合は、まず医療機関での確認をおすすめします。
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