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ブログ|慢性腰痛が繰り返す理由は腸腰筋?深層筋に鍼でアプローチする考え方

大阪狭山市 にしむら鍼灸治療院 腰痛、坐骨神経痛などの慢性痛の専門鍼灸院

*上の図では「小腰筋」などの説明イラストに間違いがあります。ご容赦ください。

慢性腰痛が繰り返す理由は腸腰筋?深層筋に鍼でアプローチする考え方

「腰が痛いから、腰を揉んでもらう」

慢性腰痛があると、まず思いつくのはマッサージや整体ではないでしょうか。

実際、腰周辺をほぐしてもらうことで、一時的に楽になることもあります。

ところが、

「そのときは楽になるけれど、数日するとまた腰が痛くなる」

「何度もマッサージを受けているのに、腰痛を繰り返している」

という方も少なくありません。

ここで考えてみたいのが、「痛みを感じている場所だけを見ていてよいのか?」ということです。

慢性腰痛は、一つの筋肉だけが原因になっているとは限りません。

腰部だけでなく、骨盤や股関節周囲、そして身体の奥にある深層筋まで含めて考えることがあります。

その中でも、今回注目したいのが腸腰筋です。

なぜ慢性腰痛は「腰を揉むだけ」では変化しにくいことがあるのか

腰が痛ければ、腰を揉む。

これは自然な考え方です。

しかし、腰痛を感じる場所と、症状に関係している可能性がある身体の部位が、必ずしも同じとは限りません。

例えば、

腰が痛い

腰の表面を揉む

一時的に楽になる

普段の生活に戻る

また腰がつらくなる

という経過を繰り返すことがあります。

これは「マッサージが悪い」という意味ではありません。

マッサージには筋肉をリラックスさせたり、痛みを一時的に軽減したりする役割があります。

ただ、慢性腰痛では、痛みの感じ方や身体の動かし方、筋肉の状態、生活習慣など、複数の要素が関係している場合があります。

そのため、腰の表面だけではなく、腰と関係する身体の深部にも目を向けるという考え方があります。

腸腰筋とは?身体の奥にある深層筋

腸腰筋という名前を初めて聞く方も多いかもしれません。

腸腰筋は、身体の深いところに位置する筋肉のグループです。

主に、

  • 大腰筋
  • 腸骨筋
  • 小腰筋(人によっては大腰筋に癒着して存在しない場合がある)

から構成されます。

腸腰筋は、腰椎や骨盤と股関節をつなぐような位置関係にあります。

そのため、単純に「腰の筋肉」というだけではなく、腰・骨盤・股関節の動きと関係する深層筋として考えることができます。

腸腰筋はどんな動きに関係している?

腸腰筋は、主に股関節を曲げる働きに関係します。

例えば、

  • 歩く
  • 階段を上る
  • 椅子から立ち上がる
  • 脚を持ち上げる
  • 体幹と下肢の位置関係を調整する

といった日常動作にも関係しています。

つまり、腸腰筋は「腰痛だけを見るための筋肉」ではありません。

腰・骨盤・股関節を含めた身体の動きを考えるうえで重要な深部の筋肉の一つです。

慢性腰痛と腸腰筋にはどんな関係がある?

ここで注意したいのは、

「腸腰筋が硬いから腰痛になる」

と単純に決めつけないことです。

慢性腰痛にはさまざまな要因があり、腸腰筋だけですべてを説明することはできません。

一方で、腸腰筋は腰椎・骨盤・股関節と関係する深部筋です。

そのため、腰痛の状態を確認するときに、

「腰だけではなく、股関節や骨盤周囲の動きはどうなのか?」

「身体の深部にある筋肉の状態はどうなのか?」

という視点を持つことには意味があります。

特に、長時間の座位が多い方や、腰だけでなく股関節周囲にも違和感を感じる方では、腰と股関節の動きを合わせて確認することがあります。

「腰が痛い場所」と「評価する場所」は同じとは限らない

慢性腰痛を考えるとき、私が大切だと考えているのが、

「痛い場所だけを見るのではなく、その周囲との関係を見る」

ということです。

例えば腰痛があっても、

  • 股関節の動き
  • 骨盤の動き
  • 臀部の筋肉
  • 腰部の筋肉
  • 腹部周囲
  • 深部にある筋肉

などを確認することで、身体の状態を別の角度から考えられる場合があります。

もちろん、ここでも「この筋肉が原因だ」と最初から決めるわけではありません。

症状や動作、圧痛などを確認しながら、どの部位が関係している可能性があるのかを考えていきます。

深層筋にアプローチする方法としての鍼治療

では、身体の奥にある筋肉に対して、どのようなアプローチが考えられるのでしょうか。

その一つが鍼治療です。

鍼治療では、身体の表面だけではなく、解剖学的な位置関係を考慮しながら、身体の深部にある組織を対象として施術することがあります。

慢性腰痛に対する鍼治療については、現在も研究が行われています。

WHOは2023年の慢性一次性腰痛に関するガイドラインで、鍼を含むニードリング療法を選択肢の一つとして「提供してもよい」としています。ただし、エビデンスの確実性は低く、すべての人に同じ効果が得られると考えるべきではありません。

また、2026年に発表された系統的レビュー・メタ解析では、慢性腰痛に対する鍼治療が通常ケアと比較して痛みや機能に改善を示した一方、エビデンスの確実性は低~非常に低いとされています。

つまり、

「鍼なら慢性腰痛が治る」

という話ではありません。

しかし、慢性腰痛に対する治療選択肢の一つとして、鍼治療を検討することには一定の根拠があります。

腸腰筋への鍼治療で大切なのは「深く刺すこと」ではない

腸腰筋は身体の深部に位置しています。

そのため、

「深層筋だから、とにかく深く刺せばいい」

というものではありません。

むしろ重要なのは、解剖学的な位置関係を理解し、周囲の組織にも十分配慮したうえで、必要性を判断することです。

また、すべての慢性腰痛の方に腸腰筋への鍼を行うわけでもありません。

症状や身体の状態を確認し、

「この部位にアプローチする意味があるのか」

を考えて施術部位を選択します。

腸腰筋だけにこだわるのではなく、腰部、臀部、骨盤、股関節周囲など、関連する部位を総合的に見ていくことが大切です。

こんな慢性腰痛では「深層筋」にも目を向けてみる

例えば、

  • 長時間座っていると腰がつらくなる
  • 立ち上がるときに腰が伸びにくい
  • 股関節の前側に張りを感じる
  • 歩き始めに腰や股関節周囲が気になる
  • 腰を揉んでも、また同じ症状を繰り返す
  • 腰だけでなく骨盤や股関節周囲にも違和感がある
  • 腰と股関節の動きによって症状が変化する

このような場合には、腰だけではなく、骨盤や股関節周囲、深層筋を含めて身体の状態を確認するという考え方があります。

ただし、これらに当てはまったからといって、腸腰筋が腰痛の原因だと判断できるわけではありません。

腰痛にはさまざまな原因があるため、必要に応じて医療機関での評価を受けることも大切です。

大阪狭山市で慢性腰痛の鍼治療をお探しなら

にしむら鍼灸治療院では、慢性的な腰痛に対して、痛みを感じている腰だけを見るのではなく、腰と関連する筋肉や関節、動作などを確認しながら施術部位を考えています。

その中で、必要に応じて身体の奥にある深層筋にも着目した鍼治療を行っています。

深層筋だから必ず鍼をする、ということではありません。

一人ひとり症状や身体の状態は異なるため、状態を確認したうえで施術部位を判断します。

「腰を揉んでも、その場では楽になるけれど、またつらくなる」

そんな慢性腰痛をお持ちなら、これまでとは少し違う視点から身体の状態を考えてみることも一つの方法です。

まとめ|慢性腰痛は「腰だけ」を見る必要はありません

慢性腰痛は、一つの筋肉だけで説明できるとは限りません。

だからこそ、

「腰が痛いから腰だけを見る」

という考え方だけではなく、

腰・骨盤・股関節・臀部、そして身体の深部にある筋肉まで含めて状態を確認する

という視点も大切です。

腸腰筋は、腰椎・骨盤・股関節と関係する深層筋の一つです。

腸腰筋がすべての腰痛の原因というわけではありませんが、慢性腰痛を考える際に、その状態や周囲との関係を確認する意味はあります。

そして、鍼治療は慢性腰痛に対する選択肢の一つとして位置づけられています。

大切なのは、

「どの治療が一番いいか」ではなく、「自分の腰痛には、どこを評価する必要があるのか」

を考えることです。

腰だけを見ても変化が乏しい慢性腰痛なら、深層筋を含めた身体の状態から、一度見直してみるのもよいかもしれません。

よくある質問

Q. 腸腰筋が硬いと腰痛になりますか?

腸腰筋の状態が腰部や股関節の動きに関係する可能性はありますが、腸腰筋が硬いことだけで腰痛の原因と判断することはできません。腰痛には複数の要因が関係する場合があります。

Q. 腸腰筋はマッサージできますか?

腸腰筋は身体の深部にあるため、表面から直接触れることには限界があります。腸腰筋だけを対象にするのではなく、周囲の筋肉や関節、動作なども含めて評価することが大切です。

Q. 腸腰筋に鍼をすると腰痛は治りますか?

「腸腰筋に鍼をすれば腰痛が治る」とは言えません。腸腰筋への施術が適しているかどうかは、症状や身体の状態によって異なります。

Q. 慢性腰痛には鍼治療が効果的ですか?

鍼治療は慢性腰痛に対する選択肢の一つです。WHOも慢性一次性腰痛に対するニードリング療法を選択肢として挙げていますが、エビデンスの確実性は低く、効果には個人差があります。

Q. 腰痛なら必ず腸腰筋を治療するのですか?

いいえ。腸腰筋だけを原因として考えることはありません。症状、動作、圧痛、腰・骨盤・股関節周囲の状態などを確認し、その方に必要と考えられる部位を判断します。

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