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ブログ|深層外旋六筋から紐解く慢性前立腺炎──前立腺に異常がないのに痛む“本当の理由”

「前立腺は正常」と言われたのに、なぜ治らないのか?

慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)の患者さんの多くが、

  • 検査では異常なし
  • 抗生物質も効かない
  • マッサージや薬を続けても変わらない

こうした状況に悩まされています。

実はその痛み、
前立腺そのものではなく、もっと深い場所に原因があるケースが非常に多いのです。

そのカギとなるのが
「深層外旋六筋(しんそうがいせんろっきん)」です。

深層外旋六筋とは?──骨盤の“最深部”を支える筋肉群

深層外旋六筋とは、骨盤の奥深くに存在する次の6つの筋肉の総称です。

  • 梨状筋
  • 上双子筋
  • 下双子筋
  • 内閉鎖筋
  • 外閉鎖筋
  • 大腿方形筋

これらはすべて
骨盤の安定・股関節の微調整・姿勢保持に深く関わっています。

そして何より重要なのが、
👉 骨盤底筋群・陰部神経・前立腺周囲と“極めて近い位置関係”にある
という点です。

なぜ深層外旋六筋が慢性前立腺炎と関係するのか?

① 筋緊張が“陰部神経”を刺激する

深層外旋六筋、特に梨状筋・内閉鎖筋が硬くなると、

  • 陰部神経
  • 骨盤内の自律神経
  • 会陰部周囲の血流

これらが圧迫・刺激されやすくなります。

その結果、

  • 会陰部の違和感
  • 座ると痛い
  • 排尿後の残尿感
  • 前立腺周囲の鈍痛

といった
「前立腺炎そっくりの症状」が生じるのです。

② 長時間座位・ストレスが引き金になる

慢性前立腺炎の方に共通して多いのが、

  • デスクワーク
  • 車の運転時間が長い
  • 無意識の食いしばり・緊張
  • 真面目で我慢強い性格

これらはすべて
👉 **深層外旋六筋を“常に緊張させ続ける生活習慣”**です。

筋肉は使いすぎても、動かさなさすぎても硬くなります。
特に深層外旋六筋は自分では緩めにくい筋肉のため、
知らないうちに慢性化してしまいます。

前立腺に触れなくても改善する理由

ここがとても重要なポイントです。

慢性前立腺炎の多くは
「炎症」ではなく「神経・筋の過緊張」が主因です。

つまり、

  • 前立腺マッサージ
  • 抗菌薬
  • 消炎鎮痛剤

だけでは
根本原因である深層外旋六筋の異常にアプローチできません。

逆に言えば、

✔ 深層外旋六筋の緊張を解除
✔ 骨盤底筋との連動を回復
✔ 神経の圧迫を減らす

これができると、
前立腺に直接触れなくても症状が改善していくのです。

鍼灸だから届く「深層外旋六筋」

深層外旋六筋は、

  • 表面からのマッサージでは届かない
  • ストレッチだけでは不十分
  • 強く押すと逆に緊張が増す

非常に繊細な筋肉です。

鍼灸では、

  • ピンポイントで深層筋へアプローチ
  • 神経の興奮を鎮める
  • 自律神経のバランスを整える

といった
“深部×神経×血流”を同時に調整することが可能です。

これが、
病院で改善しなかった慢性前立腺炎が
鍼灸で変化し始める理由の一つです。

「治らない」のではなく「原因に届いていない」だけ

慢性前立腺炎は、

  • 気のせい
  • ストレスの問題
  • 一生付き合うもの

そう言われがちですが、
それは本当の原因にまだ辿り着いていないだけかもしれません。

深層外旋六筋という視点を持つことで、
今まで見えなかった改善の道筋が見えてきます。

まとめ|慢性前立腺炎を“骨盤深部”から考える

  • 前立腺に異常がなくても痛みは起こる
  • 原因は深層外旋六筋の慢性緊張
  • 神経・血流・骨盤底筋との連動がカギ
  • 鍼灸はこの領域に有効な選択肢

「どこへ行っても変わらなかった」
そう感じている方こそ、
一度、骨盤の“深さ”に目を向けてみてください。

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