大阪狭山市 にしむら鍼灸治療院 慢性前立腺炎や陰部神経痛など「慢性骨盤痛症候群」専門鍼灸院
【徹底解説】陰部神経痛とは?症状・支配領域・支配臓器・原因をわかりやすく解説
「陰部神経痛」とは?
陰部神経痛とは、骨盤の奥を通る「陰部神経」が何らかの原因で刺激されたり圧迫されたりすることで起こる痛みや違和感の総称です。
陰部神経は排尿・排便・性機能・会陰部の感覚に深く関わる重要な神経です。
そのため陰部神経に問題が起こると、
- 会陰部が痛い
- 陰部がヒリヒリする
- 座ると痛い
- 排尿後に違和感がある
- 肛門周囲が痛い
- 性器周辺がしびれる
など、さまざまな症状が現れます。
病院でMRIやCT検査を受けても異常が見つからず、
「気のせいでは?」
「ストレスですね」
と言われてしまう方も少なくありません。
目次
- 陰部神経とは?
- 陰部神経の走行
- 陰部神経の支配領域
- 陰部神経の支配臓器
- 陰部神経痛の主な症状
- 男性に多い症状
- 女性に多い症状
- なぜ座ると痛いのか?
- 陰部神経痛の原因
- 病院で行われる治療
- 鍼灸で考える陰部神経痛
- まとめ
- よくある質問Q&A
陰部神経とは?
陰部神経(Pudendal Nerve)は、
仙骨神経叢の
- S2
- S3
- S4
から出る末梢神経です。
英語では
“Pudendal Nerve”
と呼ばれます。
骨盤底筋群や会陰部の感覚と運動を支配しています。
陰部神経の走行
陰部神経は
- 仙骨(S2~S4)から出る
- 梨状筋の下を通る
- 坐骨棘付近を回る
- アルコック管(Alcock管)を通る
- 会陰部へ分布する
という経路をたどります。
特に
坐骨棘周囲
仙棘靱帯
アルコック管
は圧迫が起こりやすい場所として知られています。
陰部神経の支配領域
陰部神経は主に以下の感覚を担当しています。
男性
- 陰茎
- 陰嚢
- 会陰部
- 肛門周囲
- 尿道の一部
女性
- 外陰部
- 小陰唇
- 大陰唇
- 会陰部
- 肛門周囲
- 腟前庭部
陰部神経の支配臓器・筋肉
陰部神経は感覚だけでなく運動も支配しています。
外尿道括約筋
尿漏れを防ぐ
外肛門括約筋
便失禁を防ぐ
骨盤底筋群
- 肛門挙筋
- 会陰筋群
など
性機能関連
- 勃起
- 射精
- オーガズム時の感覚
にも関与します。
陰部神経痛の主な症状
症状は非常に多彩です。
痛み
- ヒリヒリ
- ジンジン
- 焼けるような痛み
- 電気が走る感じ
感覚異常
- しびれ
- ムズムズ感
- 異物感
- ゴルフボール感
排尿症状
- 頻尿
- 残尿感
- 尿道痛
- 排尿後痛
排便症状
- 排便時痛
- 肛門痛
- 残便感
性機能症状
- 勃起時痛
- 射精痛
- 性交痛
- 性器の違和感
男性に多い症状
男性では慢性前立腺炎・慢性骨盤痛症候群(CPPS)との関連が指摘されています。
特に
- 会陰部痛
- 陰嚢痛
- 睾丸痛
- 下腹部痛
- 射精後痛
を訴える方が多いです。
女性に多い症状
女性では
- 外陰部痛
- 腟入口部痛
- 座位時痛
- 性交痛
が代表的です。
婦人科検査で異常が見つからないケースも少なくありません。
なぜ座ると痛いのか?
陰部神経痛の特徴として
「座ると悪化する」
があります。
理由は
坐骨棘付近やアルコック管で神経が圧迫されやすくなるためです。
逆に
- 立つ
- 歩く
- 横になる
と楽になる方もいます。
これは陰部神経痛を疑う重要なポイントです。
陰部神経痛の原因
長時間座位
- デスクワーク
- ドライバー
- 受験勉強
など
スポーツ
- 自転車
- ロードバイク
- 競輪
など
骨盤底筋の過緊張
- ストレス
- 食いしばり
- 慢性的な緊張
など
手術後
- 痔の手術
- 婦人科手術
- 泌尿器科手術
など
外傷
- 転倒
- 骨盤部打撲
など
病院で行われる治療
一般的には
- 消炎鎮痛薬
- 神経障害性疼痛治療薬
- 神経ブロック
- 理学療法
などが行われます。
診断には
Nantes(ナント)診断基準
が参考にされることがあります。
代表項目は
- 陰部神経領域の痛み
- 座位で悪化
- 夜間睡眠では起きない
- 感覚障害が目立たない
- 神経ブロックで改善
などです。
ナント基準(Nantes Criteria)とは?
陰部神経痛を診断するための国際的な診断基準です。
次の5項目を確認します。
✅ 陰部神経の支配領域(会陰部・陰部・肛門周囲など)の痛みがある
✅ 座ると痛みが悪化する
✅ 夜間、痛みで目が覚めない
✅ 明らかな感覚障害がない
✅ 陰部神経ブロックで症状が改善する
これらを満たすほど、陰部神経痛の可能性が高いと考えられます。
ただし、慢性前立腺炎(CPPS)や骨盤痛症候群では、ナント基準を完全には満たさなくても陰部神経や骨盤底筋の関与がみられることがあります。
鍼灸で考える陰部神経痛
陰部神経痛の方を診ていると、
単に神経だけの問題ではなく、
- 骨盤底筋の緊張
- 股関節周囲筋の硬さ
- 腰仙部の機能低下
- 自律神経の過緊張
が関与していることが少なくありません。
そのため、
- 骨盤周囲
- 臀部深層筋
- 腰仙部
- 腹部
などを含めて全身的に評価することが重要です。
まとめ
陰部神経痛とは、
陰部神経が刺激・圧迫されることで起こる神経障害性疼痛の一種です。
特徴は
✅ 会陰部や陰部の痛み
✅ 座ると悪化する
✅ MRIなどで異常が見つからないことがある
✅ 排尿・排便・性機能にも影響する
という点です。
長期間悩んでいる方も少なくありませんが、原因を整理しながら適切な評価と治療を受けることが大切です。
Q&A
Q1. 陰部神経痛は自然に治りますか?
軽症で原因が明確な場合は改善することがありますが、長期間続く場合は専門的な評価が必要です。
Q2. 陰部神経痛と慢性前立腺炎は同じですか?
同じではありません。
ただし症状が非常に似ており、慢性前立腺炎・慢性骨盤痛症候群(CPPS)の一部に陰部神経の関与が考えられるケースがあります。
Q3. MRIで異常がないのに痛みが出ることはありますか?
あります。
陰部神経痛では画像検査で明確な異常が見つからないことも珍しくありません。
Q4. 自転車はやめた方がいいですか?
症状が強い時期は一時的な制限が必要になる場合があります。サドルの形状や乗車時間の見直しも重要です。
Q5. 陰部神経痛は何科を受診すればよいですか?
症状に応じて、
- 泌尿器科
- 婦人科
- ペインクリニック
- 整形外科
などが選択肢になります。
原因疾患の除外を行ったうえで、慢性的な痛みとして評価されることが多いです。
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